吉田茂先生より



名古屋大学医学部附属病院医療情報部門創立30周年おめでとうございます。

私が関わらせていただいたのは、30年のうち、ちょうど真ん中あたりの2004年から2013年までの足掛け10年ということになります。

この時期は、国立大学の法人化に伴い、医療情報部門は医療情報から医療経営まで幅広い役割を期待されながら、試行錯誤を繰り返していた時期で、組織名称も「医療情報部」、「医療経営管理部」から「メディカルITセンター」へと変遷しました。しかしながら、私の仕事は、一貫して名大病院の電子カルテシステムを中心とする病院総合情報システムの開発管理運営でした。

私の在籍期間の中で、病院総合情報システム(HIS)のリプレースを2度経験させていただきました。(2007年:第5次、2012年:第6次)

いずれも中心となる電子カルテシステムは、名大病院オリジナルのNEO CHART でした。前任者から引き継いだ「NEO」への想いは、常に新しいことに取り組む進取の気性であり、データベースエンジンを「Cache(キャシエ)」に変更し、FileMakerによるユーザーメードシステムとの連携を行うなど、当時、大学病院ではどこもやっていなかったことを実現してきました。

今では、FileMakerによるユーザーメードシステムは、東大・京大・阪大病院などでも当たり前のように導入されていますが、その先陣を切り、ベンダーのシステムだけに頼らないユーザーメード(自主開発)の流れを作ったのは、名大病院であると自負しています。

今後も、ユーザーにとって使いやすい便利なシステムであることは当然ですが、常に時代の先を見据えて、新しいことにチャレンジする「NEO」の精神を引き継ぎ、名大病院メディカルITセンターから、日本中のみならず世界に向けて、素晴らしいメッセージを発信していただけましたら幸いです。


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吉田 茂

平成16(2004)年8月〜平成21(2008)年9月 医療経営管理部・副部長、情報管理室長

平成20(2008)年10月~平成25(2013)年6月 メディカルITセンター・センター長

名大病院第5次・第6次総合情報システム(NEO CHART)の稼働・運用を指揮した。FileMakerを活用した医療データベース構築(ユーザーメードシステム)および基幹システムとの連携などに尽力した。

2008年に設立し代表を務める日本ユーザーメード医療IT研究会(J-SUMMITS)は、我が国の医療IT界に新風を巻き起こし、現在もユーザーメードによる電子カルテについての知識・技術の情報発信源として多面的な研究活動を行っている。